
ポケットフィルム・フェスティバルは、2005年より三回フランスで開催されました。過去のフランスでのフェスティバルから秀作をセレクトして、スクリーン上映します。様々な賞の受賞作品をはじめ、長編、中編、短編、フィクション、ドキュメンタリーなどを織り交ぜて構成された必見のプログラムです。
フランスプログラム1 - 携帯映画:空間と時間の新しい関係 - (16作品/約1時間)
中編・短編の秀作のコレクション-1。
新港会場スタジオA:12月8日(土)15:00〜
馬車道会場:12月9日(日)13:00〜

- "Reverse love"
カラー/3分/
クリップ
Morgan Földi-Möhand (フランス)

- "Autochronographe"
カラー/5分/
フィルム・ダイアリー
Torsten Bruch
(ドイツ)

- "Sunday or the circus"
カラー/2分/
ドラマ
Hermione Merry
(オーストラリア)

- "Sorrow"
カラー/7分/
ドラマ
A. Betil, Deniz Buga, O. Karaoglu
(トルコ)

- "Free run"
カラー/1分/
エクスペリメンタル
Henry Reichhold
(イギリス)

- "Dentista"
カラー/3分/
フィルム・ダイアリー
Igor Amin, Rodrigo Pazzini (ブラジル)

- "Tic tac toe"
カラー/3分/
エクスペリメンタル
Matthew Swanson
(カナダ)

- "Deshorando al Quijote"
カラー/2分/
ドラマ
Felipe Cardona
(コロンビア)

- "Bump"
カラー/3分/
エクスペリメンタル
Antonia Friche
(フランス)

- "Brother"
カラー/2分/
ドキュメンタリー
Kerim Bersaner
(オランダ)

- "Carscapes"
カラー/2分/
エクスペリメンタル
Giselle Beiguelman
(ブラジル)

- "Mes voyages"
カラー/10分/
フィルム・ダイアリー
Takako Yabuki
(フランス)

- "An Autumn Curve"
カラー/3分/
エクスペリメンタル
Andriy Toloshnyy
(ウクライナ)

- "Perle"
カラー/5分/
エクスペリメンタル
Marguerite Lantz
(フランス)

- "World Sham Pain"
カラー/3分/
エクスペリメンタル
Tim Bruniges
(オーストラリア)

- "I'm Dancing Like a Butterfly" カラー/3分/
エクスペリメンタル Anthony Rousseau (フランス)
- "Reverse love"
それぞれデートの約束に向かう恋人たち。後退する世界の中で進んでゆく二人の恋の行方は?
- "Autochronographe"
トルステン・ブルッフは自分自身を一ヶ月に渡って撮り続けた。腕の先の携帯カメラで、彼はさまざまな表情を撮影し、変化に富んだポートレートを描いてゆく・・・月日は流れ、人はかつての自分を見いだせなくなってしまう。
- "Sunday or the circus"
暗さとファンタジーによって演出された、幼い頃の恐ろしい思い出。子供っぽい切り絵と死の白と黒。
- "Sorrow"
若い男性が故郷を離れ、イスタンブールに向かう。旅する彼の大人への通過儀礼とメランコリーの表情をとらえた作品。
- "Free run"
サーフィンの達人が、渋滞を避け、車や人の流れに挑みながら、巧みにロンドンの街を駆け抜けてゆく。
- "Dentista"
待合室の椅子の上におかれた携帯のカメラ。そこからビデオカメラによる監視についてのコメディが生まれる。
- "Tic tac toe"
ライブによるOX碁盤ゲーム。スクリーン上のそれぞれのマス目に人がいて、X印の人はO印の人の反対側に並ばなければいけない。
- "Deshorando al Quijote"
思いがけない文学的カクテルあるいは、ミルクシェーキを飲みながら、いかにセルバンテスのドン・キホーテを読むか。
- "Bump"
パリの屋根のミステリアスなまなざし・・・。
- "Brother"
チェチェンで大殺戮が行われた時、殺された弟の悲劇的な死に心を打ち砕かれたある男の詩。
- "Carscapes"
サン・パウロで撮影された風景のコラージュ。イメージが展開してゆく遊戯的なスピード感と色とりどりのオーバーラップ、テクノミュージックが印象的。
- "Mes voyages"
若い女性が、家族にビデオメッセージを送ることによって、彼女の抱える孤独を美しく隠そうとする。
- "An Autumn Curve"
バイクのハンドルの高さから撮られた、夜の街をノンストップで走り抜ける。クロード・ルルーシュ監督の短編「Rendez-vous」の現代
版。
- "Perle"
身支度をしている若い女性。ずっと同じポーズで、彼女は自分自身を見つめる。洋服とスカーフを身につけてゆくうちに、私たちは彼女を知っているとわかる・・・。
- "World Sham Pain"
イメージの質感と音のピュアネスの相互依存関係によってエモーションが生まれるビデオクリップ。
- "I'm Dancing Like a Butterfly"
小さな男の子が踊り、ボクシングの真似をし、両腕を羽ばたかせる。モハメド・アリに捧げる、ダンスのオマージュ。
フランスプログラム2 - 携帯映画:他者との新たな関係 -(11作品/約1時間10分)
中編・短編の秀作のコレクション−2。
新港会場スタジオA:12月8日(土)16:10〜
馬車道会場:12月9日(日)14:10〜

- "Short Message"
カラー/1分/
エクスペリメンタル
Julien Lassort
(フランス)

- "Mammah"
カラー/8分/
ドキュメンタリ— Louise Botkay-Courcier
(フランス)

- "Occupé" カラー/8分/
ドラマ
Léonard Bourgois-Beaulieu
(フランス)

- "Porte de Choisy"
カラー/1分/
ドラマ
Antonin Verrier
(フランス)

- "Les Visionnettes"
カラー/5分/
フィルム・ダイアリー Arnault Labaronne
(フランス)

- "Debouts ou la fin du prolétariat" カラー/5分/
フィルム・ダイアリー Eric Morin (フランス)

- "De passage"
カラー/2分/
フィルム・ダイアリー
Caroline Delieutraz
(フランス)

- "Décroché"
カラー/1分/
ドラマ
Stéphane Gallieni
(フランス)

- "L'Homme qui aimait les fleurs" カラー/7分/
ドラマ Jean-Claude Taki (フランス)

- "Ca capte mal"
カラー/1分/
ドラマ
Solveig Anspach
(フランス)

- "Insaisissable image"
カラー/22分/
ドキュメンタリー Marcel Hanoun
(フランス)
- "Short Message"
いくつもの携帯画面によるスクリーン上のキーボードが、二つの道の間で送られるメッセージのメロディーを奏でる。ポエティックに彩られた、マルチメディアに囲まれた日常生活。
- "Mammah"
青い光の中、汗ばんだ体の女性たちが、ハマム(蒸し風呂)のしきたりに参加する。蒸気の中から、まったくナチュラルな優美さとセンシュアリティーが表れる・・・男性の視線を逃れて。
- "Occupé"
ガールフレンドとの約束があるジャンは、妹の面倒を見るベビーシッターを探す。彼は「理解不能な電話」の連鎖に没頭し、私たちがさまざまな人々と出会う旅に誘うことになる。
- "Porte de Choisy"
ささいな会話の途中、誘惑のゲームのまっただ中で描かれる、愛する画家による恋人のミューズのポートレート。
- "Les Visionnettes"
三つの画面上で三人の女友達がそれぞれの恋愛話をTV電話で語る。笑いと皮肉、きわどい言葉が混じり合う。
- "Debouts ou la fin du prolétariat"
夜明け前の工場。匿名で一言も発さず、フランスの現代哲学者ジャン=リュック・ナンシーの引用によって力強いものとなった、今日のプロレタリアートについての証言。
- "De passage"
孤独な若い女性のポートレート。恋人への返事のないメッセージが、彼女の顔のイメージと重なって映し出される。
- "Décroché"
ある強い中毒になった若い男性のユーモアに満ちた告白。
- "L'Homme qui aimait les fleurs"
殺人を犯したばかりの普通の男の、病んだ心の世界への旅。
- "Ca capte mal"
白い糸で縫われた、エキセントリックな電話での会話は、テレコミュニケーションの危険性を皮肉る。
- "Insaisissable image"
監督は携帯電話での録画で作品を作ることを承諾し、病んだ胸の機能不全とイメージによるコミュニケーションを結びつける。監督自身がとらえた、ひとつの映画のヴィジョン・・・。
フランスプログラム3(2作品/約1時間41分)
2005年と2006年の最優秀賞受賞作品。
新港会場スタジオA:12月9日(日)11:00〜
馬車道会場:12月9日(日)15:30〜
"Nocturnes pour le
roi de Rome"
カラー/77分/
ドキュメンタリー
Jean-Charles Fioussi
"La Cahier froid"
カラー/24分/
ドラマ
Jean-Claude Taki
- "Nocturnes pour le roi de Rome"
年老いたドイツの作曲家がローマに招かれた。王自身の依頼で、彼のために八つの夜想曲を作曲するためだった。しかし、亡き妻の生前の思い出や、作曲家が経験した戦争の亡霊たちのために、創作活動は一向に進まない。彼は今、「永遠の都」が、地上での最期の目的地になるだろうと感じている。愛妻の顔、モーツァルトの音楽、人生最期の日々—悪天候にも関わらず、彼はそれらを深く愛した。
- "Le Cahier froid"
愛によって自ら命を絶つフランス人物理学者の最期の日々。ロシアの雪の中から発見された彼のノートブックには、二つの肉体の「非不可分性」という希望の断片が書き綴られていた。
フランスプログラム4(1作品/約1時間30分)
母の視点で捉えられた娘との旅を巡るドキュメンタリー作品。
馬車道会場:12月8日(土)14:00〜
"Harat"
カラー/90分/
ドキュメンタリー
Sepidel Farsi
- "Harat"
母親—監督—に付き添われた幼い少女は、パリを出発し、祖父に会うためにイランに向けて旅立つ。そして、これまで少女が思い焦がれてきたが、一度も行ったことがなかったアフガニスタンへの旅を家族そろって計画する。彼の地への想いは、曾祖父のイランへの出発以来、三世代に渡るものだった。監督は、娘と父親を撮影すると同時に娘に小型カメラで撮影されながら、ふたつのまなざしを演出し、花開く家族のアルバムによって二重化された旅日記を綴る。祖先が失踪した国での、忘れていた風景との感動的な出会い、疎遠になっていた両親との信じられないような再会によって、家族の記憶はよみがえり、監督の中の領土の境界線は変化し、新たな地平線が見えてくる。本作は現在制作中の大きなプロジェクトの第一部である。
フランスプログラム5(1作品/約1時間36分)
ヨーロッパの名優ルー・カステルが携帯電話で撮影した実験映像作品。
馬車道会場:12月8日(土)16:00〜
"Becoming More Human in the Same Within the Same"
カラー/96分/
エクスペリメンタル
Lou Castel
- "Becoming More and More Human in the Same Within the Same"
晴れた日中に、工事中の交差点を見下ろすアパルトマンの窓から、撮影者は人と車の流れと街の動きに飲み込まれ、決して見ることができない浮浪者の存在をとらえようとする。漆黒の夜、自宅の下の道に、監督は数十分の長い時間、カメラを置いておく。屋根付きのバス停留所に閉じこもった生活を垣間みることができるかもしれないと思いながら。ルー・カステルは、社会的排除を目撃することの拒否あるいは不可能性に真っ向から取り組みながら、自らの無力さに直面し、観客にもそれを見せる。二つの世界—社会から追放された者たちの世界とその他すべての者の世界—の不可能な出会いという驚くべき暴力性を大胆に演出するにあたって、ルー・カステルは視線というものに試練を課した。
フランスプログラム6(2作品/約1時間43分)
フェスティバルのディレクターによって制作された長編作品。プログラム7を併映。
馬車道会場:12月8日(土)18:00〜
"Triton"
カラー/60分/
エクスペリメンタル
Benoit Labourdette
"Bienevue dans l’eternite"
カラー/43分/
ドキュメンタリー
Jean-Charles Fittousi
- "Triton"
名もなき群衆のうちのひとりの孤独な男が、現代の歴史の最も不吉な時期の影で、日の光を受けて生きることの困難を喚起する。ショアーの陰惨な記憶は、決して失われない軽さが必死に求められている日常生活に影を落とす。二年間に渡って集めた映像と音、群衆と街の断片をもとに、作者は大きなスクリーン-荘厳なスコープのフォーマット-を通りすがりの人々の、現れては消えてゆく版画で埋め尽くす。メランコリーは見る人それぞれの解釈にゆだねられる。造形美的には、この作品はマルチスクリーンの完成された幾何学的コンポジションを提案し、ポケットフィルム撮影者たちに多用されるマルチスクリーンのアイディアをひとつにまとめることを目指すものである。
- "Bienvenue dans l'éternité"
生きている者たちが、宿命的な境界を飛び越えるとき、そこに待っているものを描いた作品。そこで、天国が地獄よりもいい、と判明すれば、それでも地に足をつけて、可能であればダンスするために足を使うほど価値あることはない。
フランスプログラム7(1作品/約43分)
第1回最優秀賞受賞作家ジャン=シャルル・フィットゥーシによる、2006年制作作品。
馬車道会場:12月8日(土)12:00〜
"Bienevue dans l’eternite"
カラー/43分/
ドキュメンタリー
Jean-Charles Fittousi
- "Bienvenue dans l'éternité"
生きている者たちが、宿命的な境界を飛び越えるとき、そこに待っているものを描いた作品。そこで、天国が地獄よりもいい、と判明すれば、それでも地に足をつけて、可能であればダンスするために足を使うほど価値あることはない。