ABOUT

「学校で映画作りは学べない」と制作現場から批判されながらも、今日では若手の映画作家・スタッフの多くが、映画・映像教育機関の専門課程もしくはクラブ部活動で制作経験を持つことも事実です。スタジオでの教育から学校での教育へという流れは、世界中の多くの大学で映画制作課程を相次いで創設させています。また一方ではデジタル制作技術の発展が、映画の発明以来の素材を数年内に凌駕するという歴史的な転換点に私たちは遭遇しており、映画教育をめぐる環境も大きく変化しています。そこで私たちは毎年のシリーズとして、映画制作の各領域の創造性の再度の検証と、いかに次世代に伝達するかを模索する場を設けることにしました。

その第1回は「編集」─それが映画制作の行程のなかでどれほど重要な役割を果たしているかという認識を、私たちは明確に共有できているでしょうか?
その重要性にも拘わらず、「編集」は今もってプロデューサーや監督、カメラマンの陰に隠れた存在だと言えるでしょう。それは「編集」がこれまで、映画の創造的分野としてあまり議論されず、ややもすればオペレーターと見なされてきたことの証左なのかもしれません。

 

 

編集を、物語を理解させる技術としてだけではなく、物語の語り部であり、映画を創造する作業として世の中に、学生たちに認識させることが重要です。つまり編集のティーチング・メソッドを単なる教え方と捉えず、編集の可能性を次世代に伝える確かな手段として再検討したいと思います。 「To Make the Emotion - 映画編集の創造性と、次世代への伝達-」は、「創造的映画教育」をキーワードに、国内外から映像編集者と教育者を招き、マスタークラスとシンポジウムで構成されます。マスタークラスにはイギリスの編集者であり映像教育者でもあるロジャー・クリッテンデン氏とフランスからは編集者のドミニク・オーブレイ氏(「ヴァンダの部屋」「七夜待」)を招聘し4日間のワークショップを、スキルを有する学生を対象として、かつ映画・映像教育関係者に公開で行ないます。シンポジウムは2日間、「編集の創造性」と「次世代のための編集教育」をテーマに議論します。

多くの教育関係者の方々のご参加をお待ち申し上げております。

◆文部科学省平成21年度「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」選定取組
横浜文化創造都市スクールを核とした都市デザイン/都市文化の担い手育成事業
(横浜国立大学・東京藝術大学・横浜市立大学・神奈川大学・関東学院大学・東海大学・京都精華大学)

主催:東京藝術大学大学院映像研究科
北仲スクール(横浜文化創造都市スクール)
企画:堀越謙三/筒井武文/横山昌吾